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2021.07.21

~生き方を見つめ、振り返る~ 連続テレビ小説 「おしん」ロケ地めぐり

朝ドラの最高傑作とされる連続テレビ小説「おしん」。
時代に思いをはせながら、大変な状況でもしっかり前を向いて生きることを考えてみませんか。
 
―西川町社会福祉協議会 事務局長 片倉正幸さん/当時、役場職員として撮影協力
片倉 西川町では大井沢で一週間近いロケが行なわれました。雪は多いほうがいいと1月末の厳冬期に数十人の撮影チームが入りました。泉ピン子さんの入水シーンの撮影では、吹雪の中で2度も川に入っていたのです。おしめ洗いもこの時撮られたのですが、綾子ちゃんの手が真っ赤で、本当に冷たかったと思います。また、おしんが酒田に奉公に行く前に銀山温泉にいる母を訪ねる場面で、荷馬車に乗るシーンが前年秋に代役で撮られたのですが、結果的に使われず、幻のおしんで終わったというてん末があります。
 地元の方には材料や道具の調達、現場に行くまでの雪踏みなどのほか、おしんの祖母の葬式のシーンでのエキストラなど大変な協力をいただきました。山中で俊作役の中村雅俊さんが兎を撃つシーンでは、元気な野兎のほか、たぬきまで準備してくれました。
 当時はこれほど貴重な体験になるとは思いもせず、先輩たちがスタッフさんと打ち合わせをして出す指示を必死でこなしていました。撮影のための道具や動物などの手配や町場まで買いものに行ったりしながら、ロケの風景を撮影したことを記憶しています。
 当時の記録などは町の貴重な財産です。橋田寿賀子先生が亡くなられたのが本当に残念です。苦労することの尊さや努力する大切さを伝え、しっかりした信念と希望を持って生きることを伝えていると思います。

―大江町観光ボランティアガイドの会  会長 石川博資さん/当時、役場職員として撮影協力
石川 当時NHKの方が最上川の場所探しにいらして、最初はおしんの朝ドラのためと説明がないままに案内しました。ドラマのロケ地とわかったのは記者発表があってからでしたね。
 名場面と言われる筏下りのシーンは、橋田先生が古老からの投書で知り採り入れたそうです。本来筏は木材運搬の方法であり、生木を蔓などで縛って組んだもので、浮力は大きくありません。乗船賃のかかる舟ではなく筏で奉公に出たというのは貧しさなどの苦労を表現したのでしょう。
 筏づくりは大変でした。安全が大事ですから当然人を乗せられる浮く筏が必要だったのですが、当時はすでに筏流しはありません。浮力を得るために乾燥済みの木材を町内の林業会社の協力で探し、筏流しの経験者からアドバイスを受けて、金具でがっちり組んだ上に見えないように藤蔓を巻き、学校寄宿舎の防火用水プールで浮く事を確認するなど、官民を挙げての協力でしたね。
 撮影時は筏が下流へ流れ切らないようにロープを付けていました。ロープを持つ人がカメラに映らないように、雪の上なので白い布をかぶって見えないようにしていたものです。
 「おしん」は大江町の歴史の1ページを飾るものであり、多くの人々に感動を与えてくれました。当時の幼い子どもの奉公はとても大変なものだったのです。おしんはある意味成功者ではありますが、苦労の中で気持ちを保ちどう生きるかを教えてくれる橋田さんの遺言なのだと思います。

―伊豆こけし工房 三代目 伊豆徹さん(おしんで使用された銀山こけしの製造元三代目)撮影協力およびエキストラ出演
伊豆 おしんこけしは、おしんが酒田に奉公に行く途中、銀山温泉で働いている母親を訪ねたときに買ってもらい、母と思い大切にした銀山こけしです。橋田寿賀子先生がこちらにいらしたときに見て、こけしを使いたいという話がでたそうです。買ってもらう回想シーン用に新しいこけしと冒頭の現代用に4、50年たった古びたこけしを作ってほしいと言われました。
 放送後は大反響で偽物がでるほど人気になりました。そのころから生誕時の身長体重にそろえる誕生こけしをつくっており、「誕生記念おしんこけし」は全国から注文が殺到しました。今でもおしんこけしがうちでは一番人気ですね。おしん用に元々のこけしから髪型や胴の花のデザインを変えたものです。コロナの前は外国の方が「アシンアシン」と言って購入していき、世界中の人気を実感しましたね。
 実はエキストラで出演しています。家族4人で、銀山温泉についたバスから降りる2組の客になりました。いい経験でした。
 おしんは橋田寿賀子先生からいただいた人生の宝物です。本当に一生に一度あるかないかの最高の出会いだったと思います。こんなに長く世界中で愛される作品に関わることができて本当によかったと思います。

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