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2023.01.16

歳神様への祈りを込めて。歴史ある上山市民俗行事「奇習 加勢鳥」

「奇習 加勢鳥」。毎年2月11日に歳神様の使いである加勢鳥が上山市内を練り歩く

上山市民俗行事 加勢鳥保存会会長 大澤 健一さん

加勢鳥応援隊 隊長 井上 真一さん

踊り手、唄い、太鼓、まといなどが揃い、上山城にて祈願式

真っ赤な手足をさらし祈りを込めて踊る、踊る! 加勢鳥の踊りは復活後に作られたもの

祝い水をかけられるとぶるぶるっと祝い水返し

楢下宿名物の納豆あぶり餅。加勢鳥グッズも販売される

加勢鳥の見習い?皆に愛されています

歳神様への祈りを込めて
歴史ある上山市民俗行事「奇習 加勢鳥」
 
人々の笑顔と祝い水が輝く、祈りを込めた真冬の奇習
カッカッカーのカッカッカ!
寒さが一番厳しい2月、上山市には藁蓑をかぶって乱舞する神の使いが現れます。今回はこの上山市に伝わる民俗行事「奇習 加勢鳥」について取材しました。
加勢鳥は「ケンダイ」とよばれる藁蓑をかぶって踊る歳神様の使いとされています。それに水をかけて商売繁盛、五穀豊穣、火伏を祈願する小正月の行事です。カセ鳥は稼(かせ)ぎ鳥に通じ、五穀豊穣を願う人はケンダイを稲に見立てて適度な水に恵まれるよう願いをかけて、火伏・火の用心の祈願には火の粉に見立てて水をかけるそうです。
江戸時代(1620年代)からあった行事ですが、明治時代に一度途絶えたそうです。昭和34年に有志が復活させ、今では真冬に水をかぶるにも関わらず県外・海外からも踊り手の応募があり、募集が早々に締め切られるほど地域の人々に親しまれ盛り上がる行事となりました。
上山城の祈願式を皮切りに寒空にさらした手足を真っ赤にしながら乱舞し水を受け練り歩く加勢鳥に、願いと愛を込めて祝い水を掛けに行ってみませんか。
 
今回の取材では、こちらの方々にお話を伺ってきました。
 
◉上山市民俗行事加勢鳥保存会会長  大澤 健一さん
【大澤】保存会は昭和61年に発足しました。2/11の本行事の他、コロナ禍で減っていますが学校での出前授業や老人ホームの慰問、イベント等での演舞披露も行います。
加勢鳥は歳神様の使いとされ、水をかけて商売繁盛、五穀豊穣、火伏を祈願する小正月の行事です。中にはバケツで豪快にかける方や、氷水を用意してくれる方もいるんですよ。ケンダイは水を吸うと倍ぐらいふくらんで重くなるので、午後は交換します。
ケンダイは設計図に基づいて作っています。長い藁でないとだめなので、ケンダイ用に稲の長いもち米を育て稲杭で天日干しをして藁を準備します。藁打ちをして柔らかくして選別し、ようやく編む段階になります。現在は保存会の2人が技を継承中なので頑張ってほしいですね。5,6年使えるよう顔を出す部分など補修して大事にしています。使い込んだほうが柔らかくなって着やすく、新しいのはまだ硬いので藁が刺さって痛かったりします。でも神様の使いなので寒いとか痛いとか言っていられないですがね(笑)。加勢鳥で縁起物と言われるのが落ちた藁です。引き抜かずに自然に落ちたものを拾ってお守りなどにします。
最近は若い会員さんも少しずつ入ってくれているので、これから地元の若い人たちが中心になって盛り上げてくれるといいなと思います。保存会ができたときに、踊りを作ったり太鼓を加えたり、地元の男だけだったのを日本全国男女に広げるなど基本を守りながら少しずつ時代に合わせて変えてきました。皆さんが参加しやすいようにしながら、長く続いていけばと思います。
 
◉加勢鳥応援隊 隊長 井上 真一さん
【井上】応援隊を結成して14年になります。実は加勢鳥が夢に出てきまして、役所で加勢鳥を盛り上げてほしいと言われたのがきっかけでした。調べたらなんとも面白い行事だったので、地域の活性化にもなると思って取り組み始めました。
グッズ作りから始め、加勢鳥鍋コンテストを企画し優勝した商工会青年部に当日出展してもらったり、フォトコンテストを行って選ばれたものをポストカードにしたりしました。
この行事は参加型で、とにかく水をかけます。中にはバケツやホースで待ち構える人もいるので、覚悟していかないといけません(笑)。加勢鳥も負けずにぶるぶるして水しぶきを飛ばし返します。踊り手は大変ですが、大胆なかけっぷりもやりとりするのも魅力なのです。祈願式で一人ひとり紹介され、寒い中を終日震えながらまわり、それが達成感や癖になるのかもしれませんね。
当日はカセ坊やさまざまな加勢鳥グッズを販売して収益の一部を保存会に寄付しています。いろいろな方が見に来て手伝ったり参加したり輪を感じます。保存会をはじめ皆さん一生懸命で気持ちのいいメンバーなので一体感があります。また来年きたい、そう思わせてくれます。ぜひ上山へ来ていただいて加勢鳥に参加し、またグッズの購入で応援してほしいです。
 
2023.1.16 ※コラムに掲載の記事や写真の無断転用は許可しておりません。ご了承ください。

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